政策研究大学院大学
公共政策プログラム文化政策コース
National Graduate Institute for Policy Studies
Cultural Policy Concentration
インターンシップ
文化政策プログラムの学生は、政策課題科目(選択必修)として「インターンシップ」を選択することができます。
インターンシップは、授業等で学習した理論を国・地方公共団体の機関や、公益法人、企業等での就業体験の中で応用・発展させることにより、実践的な知識として習得させることを目的としま す。
<想定されるインターンシップ先> <研修内容>
◆国・地方自治体の文化政策関連担当部局等 国・地方自治体の文化政策関連施策に係る企画・立案過程
◆文化施設(劇場・ホール・美術館・博物館等) 文化施設の運営・管理
◆文化芸術団体(オペラ、バレエ、交響楽団等) 文化芸術団体の運営・管理
◆文化関連助成・支援団体・組織(文化芸術NPO・助成財団等) 文化関連事業への助成・支援に係る企画・運営・管理
稲川 由佳さん 派遣先:(公財)新日本フィルハーモニー交響楽団
私は2013年1月30日から17日間、新日本フィルハーモニー交響楽団(以下新日フィル)事務局にてインターンシップに参加しました。新日フィルは東京都墨田区の公共ホール「すみだトリフォニーホール」をフランチャイズホールとするオーケストラであり、墨田区と新日フィルは自治体と自主運営のオーケストラがフランチャイズ提携を行った日本で初めてのケースです。墨田区は音楽でまちづくりを行うという文化政策「音楽都市構想」を打ち出しています。この提携により、新日フィルは墨田区の文化政策推進の一翼を担い、区内で様々な活動(音楽指導事業、ふれあいコンサート等)を行っています。私は事業部に籍をおき、オーケストラのメイン事業である演奏会の運営のほか、区内での活動についても、現場での運営に携わらせて頂きました。オーケストラは各種演奏会がメイン事業です。しかし、自治体とオーケストラの連携が自治体の文化政策を推進するとともに、オーケストラにとっても今後の事業展開の大きなファクタ-となると感じました。その一端を垣間見ることができ、貴重な経験をさせて頂いたと感謝しています。
学生の感想
今岡 佐知子さん 派遣先:山口情報芸術センター
私は2009年9月10日から19日にかけての10日間、山口県山口市にある山口情報芸術センター(YCAM)でインターンシップに参加しました。研修期間中は、職員の方々に施設の管理運営について直接お話を伺う機会を得て、離れた土地にいては容易に知ることのできない多くの情報や資料をいただくことができました。また、オープニング目前の新作インスタレーションの設営補助にも関わらせていただき、普段は目にすることのない、展覧会の裏側で奔走するスタッフさんの活躍や苦労にとても感動しました。様々なセクションで働くスタッフさんやアーティスト本人へのインタビューも行うことができ、大変貴重な体験をすることができました。首都圏から遠く離れた地方自治体において、メディアアートという新しい芸術に対して行われている様々な取り組みを通して、これからのメディアアートに対する公的機関の役割をより深く考えるきっかけを得ることができたと思います。
歌川 あゆみさん 派遣先:東京文化財研究所 国際文化財保存協力センター
私は2005年10月に2週間にわたり、東京文化財研究所 国際文化財保護協力センターにおいて、インターンシップを経験しました。世界の文化財の保存・修復が実際にどのように行なわれているのかをまなぶとともに、国際協力、文化交流の中で、それらがどのように位置づけられているのかを学ぶことができました。また、アジア8カ国から専門化が集い行なわれた「14回アジア文化財セミナー」に参加することで、各国における多岐にわたる課題と政策、日本の役割を知ることができました。日本のみならず、アジア各国の第一線の方々と接することで、文化財保護に期待されていること、求められている人材についてのより深い理解につながったと考えています。