政策研究大学院大学
公共政策プログラム文化政策コース
National Graduate Institute for Policy Studies
Cultural Policy Concentration
学生の声 本コースで学ぶ、学生のコメントを紹介します。
佐藤 奨平さん 公共政策プログラム文化政策コース 2022年4月修士課程入学
農林水産省系シンクタンクで経営・フードシステムの調査研究事業に従事したのち、現在は農学系大学に勤務しています。仕事柄訪れることの多い地方では、個性的で多様な食文化に触れることができます。しかし、人口構造の変化、地域経済の疲弊等によって、地域固有の食文化とその形成に役割を果たす地域農業・食産業の活力が失われつつあります。行政も財政難やマンパワー不足等でなかなか手が回らなくなってきました。GRIPSで修得した理論・技法を生かし、“文化財”である食文化を持続的にマネジメントしていくことで、地域のコミュニティやフードシステムの再生を図っていきたいです。
濱永 清隆さん 公共政策プログラム文化政策コース 2022年4月修士課程入学
COVID-19の影響下、身体表現を伴う文化やその施設は大きな節目を迎えています。民間放送事業者として長きにわたりこれらと深く関わった私は、何も出来ないまま数年が過ぎました。文化の最大のパトロンである自治体などの「公」は、次世代をどのように見据えているのか、そして私自身が「利用者」目線で何が発信できるのか…新しい座組み・実効性のある提言…それらを得るための研究を行いたいという気持にこたえてくれたのがGRIPSでした。これからはじまる唯一無二のカリキュラムも大いに楽しみです。
山口 英峰さん 公共政策プログラム文化政策コース 2022年4月修士課程入学
舞台芸術を支える様々な人達と出会いました。大きな使命を感じそこにいることを選んだ人達です。社会環境が想像していたよりもずっと速く、そして複合的に変化しています。そのような中、人々がお互いを知るために集う場所として、劇場が社会から期待されています。そこに集まることで人々が心豊かになることはもちろんですが、集まるための場を支えている人達の環境も同様に豊かでなくてはならないはずです。多彩なカリキュラムと多様なバックグランドを持つ仲間に刺激をもらいながら、「劇場と労働」について考えたいと思います。
大熊 玲子さん 公共政策プログラム文化政策コース 2021年4月修士課程入学
私は、公立劇場専属の舞踊団に関する研究を行うために文化政策コースに入学しました。コースの利点を生かし、文化政策全体を見通しながら自身の専門性を高めていきたいと思っています。まだ入学して間もないですが、公共政策を研究する上で必要な知識を幅広
く学べることがGRIPSの魅力だと感じています。授業では難しさを感じることもありますが、毎回発見があり、充実した学生生活を送ることができます。第一線で活躍されている先生方のちょっとした雑談も面白いです。また、様々な経験を持った学生が全国各地から
集まっていることも魅力の一つです。一年間の学びを通して得たことを、今後の研究活動に生かしていきたいです。
松井 真理子さん 公共政策プログラム文化政策コース 2021年4月修士課程入学
私は文化芸術の現場に携わってきた経験を高めるために論理的な政策立案や提案、評価軸を身につけたいと考えGRIPSの文化政策コースに入学しました。文化政策の課題だけでなく、社会的課題の解決、持続可能な社会への取り組みなど文化芸術が地域社会に対する役割は広がってきています。これまで通りの文化政策に加え、教育、福祉、産業、まちづくりといった幅広い分野との関係性を追求する必要性を感じています。GRIPSでは、公共政策やインフラ政策、農業や防災など幅広い分野の先生方や学生が集まっています。文化の枠に留まらない視野を身につけ、多様な角度から文化芸術の社会的役割について研究していきたいと考えています。
高木 翔平さん 公共政策プログラム文化政策コース 2020年4月修士課程入学
私は文化資源を活かした地域活性化や持続可能なまちづくりについて研究するため、富山県からの派遣職員としてGRIPSに入学しました。新型コロナウィルスの影響でこれまでの社会の仕組みや価値観が大きく変化する中、その変化を学問的立場から俯瞰できるという貴重な経験をしております。文化政策コースでは、文化に関連する様々な学問分野の体系的な知識や、エビデンスに基づいた政策立案能力を磨くことができます。GRIPSでの学びの成果やつながりを少しでも多く派遣元へ持ち帰り、より豊かな地域づくりに貢献してきたいと考えています。
中原 聡一さん 公共政策プログラム文化政策コース 2020年4月修士課程入学
私は、伝統文化を活かした観光振興と、次世代への継承の方策を考えたいと思い、政策研究大学院大学に入学しました。文化政策コースでは、公共政策学や経済学理論に立脚するとともに、東京・六本木に位置する地の利を生かしたフィールドワークなど、現場感覚を
重視した文化政策を学ぶことができます。また、博物館・美術館、劇場、文化財、観光への活用等の多様な研究対象の中から、関心に応じて学ぶことが可能です。先生方や各地から集まる学生と議論を深め、地域の文化振興に貢献できるような政策研究に取り組みたい
と考えています。
松田 和大さん 公共政策プログラム文化政策コース 2020年4月修士課程入学
私は地域の文化資源をまちづくりに生かす方法を研究するため、島根県松江市からの派遣でGRIPS文化政策コースに入学しました。文化政策コースでは、経済学や政策分析、統計など実務に即した内容を学ぶことができるだけでなく、第一線で活躍されている方の話しを聞いたり、フィールドトリップでさまざまな場所に足を運んですることができることが魅力だと思います。また、GRIPSにはさまざまなバックグラウンドを持つ学生がいて、皆が地域や国を良くしようという熱い思いを持っています。そういった学生と切磋琢磨できることもとても刺激を受けています。
彌本 あゆみさん 公共政策プログラム文化政策コース 2020年4月修士課程入学
私は地方自治体ならではの文化芸術による地域活性化について研究するために、政策研究大学院大学に入学しました。文化芸術には、教育や観光はもちろん、工夫次第では福祉や医療、環境、防災など様々な分野と繋がる力があり、その活用方法はとても幅広いです。GRIPSでは他コースの公共政策についても、政策研究の第一線で活躍される先生から学ぶことができるので、国内外から集まった多様な学生たちと交流しながら、知識を広げたいと考えております。そして、総合的な視点から政策を立案する能力を高め、自身の研究を行いたいと考えています。
小島 寛之さん 公共政策プログラム文化政策コース 2019年4月修士課程入学
私は文化外交の一環として行う国際文化交流事業の事業評価の研究を行うためにGRIPSに入学しました。現在、ICT技術の進歩や新興国の経済発展などにより、国を越えた情報流通と人的往来は飛躍的に増大し、自律的な交流は拡大していますが、その一方、流通するコンテンツや人の流れには偏りが生じ、ネガティブな情報の拡散も即座に行われるようになり、異なる文化同士の相互理解は必ずしも順調に進んでいるとはいえません。そのような中、公的セクターの行う国際文化交流事業をいかに効果的に実施していくか。自身のこれまでの実践経験の上に、GRIPSで学ぶ文化政策に関する体系的知識と分析的な視点を加え、研究を深めていきたいと思います。
髙橋 朋也さん 公共政策プログラム文化政策コース 2019年4月修士課程入学
私は、「文化による持続可能な地域発展」について研究するため、徳島県からの派遣によりGRIPSに入学しました。
人口減少や過疎高齢化など、日本が抱える政策課題は複雑化・多様化している一方、地域活性化や地方創生を考える上で「持続可能な社会」の視点は欠かせません。GRIPSには、政策現場の第一線で活躍されている先生や各国政府等からの留学生など、様々なバックグラウンドを持つ方が在籍しており、多様な視点から「持続可能な地域発展」について考えることができます。こうした環境の中で、科学的根拠に基づいた政策立案能力を磨くとともに、自身の研究を深めていきたいと思います。
岩本 京子さん 公共政策プログラム文化政策コース 2017年4月修士課程入学
私は、知的財産と文化政策の関係の研究を行いたく、政策研究大学院大学に入学しました。2年間かけてじっくり論文を執筆するコースを選び、現在、自分の研究テーマに沿って資料やアンケートを集めているところです。文化政策の学生の研究テーマは文化の範囲が広く実に多様です。先生は、学生の自主性や主体性を重んじながら、適時に適切なアドバイスを私たちに行って下さり、それぞれの目的や進度に合った指導が行われるという大変スマートで大人の研究室だと私は思います。
さらに、文化政策は自身の研究や論文執筆以外、ゼミにおいて不必要な時間的拘束がないので、文化政策でありながら他コース授業も履修することが可能です。私自自身、論文に必要な知的財産関係の授業は他のコースですが沢山履修する事ができ、論文執筆のための学習として大変役立ちました。 一方、GRIPSならではの学生生活といえば、外国人との交流が欠かせません。そのとき力を発揮するのは文化です。文化はコミュニケーションの重要な軸になります。さらに、私は文化交流サークルSAMURAI and PRINCESSを立ち上げ現在27人の留学生と8人の日本人が所属しています。このサークルは、東芝国際交流財団の助成金や企業サポートにより運営され、国内外のメンバーと日本や世界の文化を学んだり、箏や日舞を練習して学内でのパフォーマンスだけでなく、港区やインターナショナルスクール等とも交流を活動を行っています。
上田 修大さん 公共政策プログラム文化政策コース 2017年4月修士課程入学
文化政策という政策領域へアプローチするにあたり、経済学をはじめとする数理的・定量的手法を用いつつ、米国由来の政策科学の流れを踏まえながら、公共政策の課題を考えることができる。これが私の理解する文化政策コースの特徴です。
私は鳥取県職員として行政経験を積んできましたが、将来の地域のあり方を構想するにあたっては、一見うえんではあっても文化政策を考えることが、急がば回れで有意義なのではないかと思い、派遣を志願しました。国内外を問わず多様な地域から集まった学生は、文化のみならず各種領域に関心を持ち、国や地方自治体、あるいは民間企業やNPOでの業務経験があります。こんな同志が集う学際的な環境において、お互いに議論をたたかわすことができる。そんな環境に身を置きたい方に、GRIPSをオススメします。
湯本 善昌さん 公共政策プログラム(コース選択なし) 2017年4月修士課程入学
衆議院事務局からの派遣によりGRIPSに入学いたしました。派遣元に戻った後、どの分野の部署で勤務するかわからないため、幅広く政策研究を行いたいと考え、公共政策プログラムのコース選択なしという形で入学しました。その上で、オリンピックの文化政策プログラムや東京の潜在的魅力の掘り起こしという観点に特に興味があり、文化政策コースに参加させていただだきました。
GRIPSは留学生や地方自治体からの派遣者が多く、どの方も、地元に対する愛と誇り、発展への深い情熱を持っており、とても感銘を受けています。所属する組織は違えども、私も行政官の一人として、GRIPSでの学びの成果を少しでも多く派遣元への持ち帰り、貢献できるよう努めています。
春日 宇光さん 公共政策プログラム文化政策コース 2017年4月修士課程入学
GRIPSには長野県飯田市からの派遣職員として入学いたしました。私は自治体が史跡や埋蔵文化財などを活用し、住民の生活の質や社会教育レベルの向上を図れないかと考え、文化政策コースを選択しました。
GRIPSには全国から様々な問題意識を持った優秀な学生が集まり、それぞれ政策提言を行うべく勉学に励んでいます。そういった仲間たちと講義はもちろん、それ以外の場でも積極的に語りあい、切磋琢磨しあえる環境にあり、とても刺激の多い日々を送っています。今後も仲間たちから色々な意見をもらいながら、21世紀の地方における文化財のありかたについて研究を深めていきたいと思います。
M・Sさん 2016年4月修士課程入学
私は韓国の文化産業振興政策に関心があり、GRIPSに入学しました。中学・高校生の頃から韓国の文化産業に興味があり、学部は商学部でコンテンツ産業を学びましたが、文化的な視点や、産業的な視点のみではなく、行政が行っている「政策」という観点から研究をしたいと考えたため、こちらの文化政策コースを選びました。私は商学部から進学したため、行政の知識に不安がありましたが、各行政機関からいらしている他の学生は皆さん経験豊富で、非常に助けられております。
また、GRIPSには世界各国からの留学生が在籍しており、文化交流の機会も豊富です。私は英語が得意な方ではありませんが、英語を母語としていない留学生が多いため、私の英語も理解しようと耳を傾けてくださり、良い交流となっております。
木村 文さん 文化政策プログラム 2016年4月修士課程入学
GRIPSには、学部を卒業してすぐに修士課程に入学しました。ここには、国籍も経験も分野も様々な先生方がおり、文化政策だけではなく他の政策にかかわる分野の講義も受けています。そして、社会人として様々な経験を積んできた日本人学生や様々な国から来た多様なバックグラウンドを持つ留学生がおり、日々の中でも様々な視点を持った人々と出会い、交流し、多くのことに新鮮な驚きや発見があります。ここでは、今という時代の真ん中に立って、文化政策について、経済学について、法律について、この国が動いていく中でも軸となっている様々なことを吸収できていると日々感じています。
田島 隼人さん 文化政策プログラム 2015年4月修士課程入学
GRIPSの魅力は、日本にいながらにして世界数十ヵ国から派遣されてきた優秀な留学生と交流できる点で、実に全学生の約3分の2を留学生が占めます。日本人学生もまた全国各地の多様な職域から派遣されてきた実務経験者を中心とし、こうした学友と切磋琢磨するなかで、国内外の豊かな人的ネットワークを築くことができます。
文化政策プログラムは、座学にとどまらずフィールドトリップが充実しており、キャンパス外の様々な現場に実際に足を運び、見聞を広めることができます。また、国内外の第一線で活躍されているゲスト講師によるセミナーやフォーラムなどもあり、最新の研究動向や現場の生の声を聞くことができます。さらに、協定校への海外派遣交流事業もあり、2015年度は多文化主義政策を掲げるカナダを訪れ、トロント大学マンク国際研究スクールなどで学ぶ機会にも恵まれました。
このほか、キャンパスのある六本木・乃木坂エリア周辺には、東京ミッドタウンや六本木ヒルズをはじめ、国立新美術館、森美術館、サントリー美術館、サントリーホールなどの文化施設が集積し、徒歩圏内で種々の国際的な文化イベントへ日常的にアクセスできるのも魅力の一つとなっています。
岡田 麗愛さん 文化政策プログラム 2014年4月修士課程入学
GRIPSでの学生生活は、改めてGRIPSに入学して良かったと実感する充実した毎日です。GRIPSは非常に国際色豊かであり、留学生と交流する機会が多々あるということがまず1つの大きな魅力です。これは、文化政策を専攻し、特に国際文化交流の分野にも大変関心のある私にとっては、非常に恵まれた環境でもあります。
また、文化政策はもちろんのこと、その他の専門分野においても、第一線でご活躍されている先生方の講義を受けることができ、国内外から招聘される著名な先生方の講演をきくことのできる機会も多々あるということもGRIPSの魅力だと感じています。
さらに、留学生や先生方だけでなく、日本人学生も様々なバックグラウンドを持ち、経験豊富な学生が多いため、それぞれの立場からの意見や現場の生の声をきくことができます。日々の会話からも意見交換ができることは、刺激にもなり、社会人経験が乏しいままに入学した私にとっては、非常に良い機会となっています。
中西 玲人さん 文化政策プログラム 2014年4月修士課程入学
私は英国にて大学を卒業後、総合電機メーカー→マスメディア→個人事業主、そして外国政府職員として様々な社会領域を俯瞰してきた中で、公共政策における主軸が文化的要素を中心としたものに急速に移行しつつあると考え、「文化」が持つ定義の広さから広範囲をカバーし且つ有機的に研究することができる、GRIPSの文化政策プログラムを選択しました。様々な国際的/学際的バックグラウンドを持つ在校生と卒業生のネットワークにも触発されながら自身の分野にフィードバックできる環境がここにはあり、それを支える第一線の教授陣にも日々支えられています。
地域政策、都市・まちづくり論、公共財の戦略的活用法、クリエイティブ産業論、創造的グローバル人材育成といった領域をベースに、日本の文化政策を研究し、新たな提言に繋げていければと思っています。
私自身はフルタイムで働きながらの履修ということから、かなり時間的なマネジメントを要求される事は当然ですが、文化政策の受益者として、そして同時に立案者としての実践経験を、より公益性に資するものにしていくプラットフォームとして、ここGRIPSでの経験と研究をいかしていければと思っています。
佐々木 美緒さん 公共政策プログラム 2012年4月博士課程入学
博士課程では、公立図書館の管理運営をテーマに研究を行っています。経済性、効率性の追求や情報化社会、スマートフォンの普及など、図書館を取り巻く状況が変化する中で、社会における図書館の意義や価値について様々な観点から検証しています。
GRIPS、文化政策プログラムでは、高度な知識と幅広い視野をもった諸先生方の指導や、多様なバックグラウンド、興味、関心を持つ学生、留学生との交流の中で、深い洞察力をもって、専門的かつ実践的な研究を進めることができます。
Angeliki Petrouさん 公共政策プログラム 2012年10月博士課程入学
I chose to study in GRIPS because I hoped to seize the opportunities to learn about the Japanese culture and its broader social and political context and to reflect upon Cultural Policy and its role in the world community. Cultural Policy Program is high quality and the place combines a rare mix of intimacy and internationality. My experience at GRIPS has given me strong skills and great confidence to aim high.
竹内 潔さん 公共政策プログラム 2013年10月博士課程入学
私は地方自治体で東日本大震災の前後に文化振興行政を担当した経験から、自治体の文化政策は工夫次第でもっと効果的なものになるのではないかと思い、2012年4月から休職して本学修士課程(文化政策プログラム)に入学、2013年10月には博士 課程(公共政策プログラム)に進学、そして、2014年4月からは日本学術振興会特別研究員(DC1)に採用され、11年在籍した公務員の方は退職して、本格的に研究に専念することになりました。
GRIPSでは政策研究の第一線で活躍するすばらしい教授陣と、年齢も経歴も様々な個性あふれる学生たち、世界各国からの留学生に囲まれ、刺激的で充実した研究生活を送ることができています。私の場合、文化政策プログラムのゼミのほか、自治体からの派遣研修生が所属する地域政策プログラムのゼミに参加させてもらったり、まちづくりプログラムや開発政策プログラム(自治体・民間企業からの派遣研修生が多い)向けの授業に出席し、授業後の懇親会で語りあうことで、自分の研究のモチベーションを高めてきました。
文化を政策として扱うことは、様々な難しい問題を孕んでいて、ひとりで考えていては行き詰ってしまいます。共に勉強・研究できる仲間がこれからもっと増えてくれることを期待しています!