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開催報告|特別セミナー2020|文化を巡る政策最前線(第67回)

文化政策コース

特別セミナー2020文化を巡る政策最前線

2020年 7月16日(木)は「兵庫県立芸術文化センターの実態と戦略」として、兵庫県立芸術文化センターより、副館長藤村順一氏にお話を聞かせていただきました。阪神淡路大震災の復興のシンボルとして設立された兵庫県立芸術文化センターは、年間50万人の利用者を誇る人気の劇場です。予算の節減と住民サービスの向上という一見相反する要請から逃れることはできないなか、劇場の設立当初から第一線で運営にあたってきたトップマネジメントが考える「指定管理者制度」の意義、そのメリットとデメリットについて知見を共有し、今後の方向性を議論しました。



<受講者による感想>


 劇場法等の観点から文化施設はどうあるべきか。予算節減と住民サービスの向上と相反する要請から、指定管理者制度を活用した「劇場等の今後の方向性」について伺いました。


 震災から25年、芸文センターの開館から15年を振り返り、セミナー終了後、参加した受講生から「何度かウルっときた」とコメントがありました。


 地総債の活用により設置された公共施設等においては、維持管理費や老朽化対策費の捻出などに頭を抱えている自治体が多いのではないでしょうか。また、公演等の企画運営に関して、直営の予算単年度主義では実現できない「長期的な展望や関係者との信頼関係」も欠かせません。当該講義では、文化振興財団だからこそできる「世界各国からの人材の起用」「経営のしくみ」「地域密着型の運営」など、単なる貸館業の管理運営だけではない具体的な取組事例を挙げて、ご説明いただきました。


 芸文センターには、世界からトップ級のアーティストが集まり、その稼働率や顧客満足度は高い実績を誇ります。震災後のアンケート調査等からもわかる通り、県民の高い理解もあり、文化施設を通じて、芸術文化の普遍的な価値を発信し、優れた芸術を身近で安価に鑑賞してもらうことをコンセプトとしています。今や大阪と神戸の中間地点にある「にしきた」は「住みたいまち」としても、震災復興のまちづくりの成功事例となりました。


「震災からのプロジェクトの立ち上げから、ここまでよく継続できたと思う。」「ぜひ劇場に来て、お客さまの表情を見てください。」という言葉を頂戴し、身近な劇場にぜひ足を運ぼうと思いました。


 芸術文化の発信拠点を通じて、まちの賑わいが創出される。これからの各地域においても、力を入れるべき取組ではないかと思います。自治体関係者をはじめ、関連分野にご関心のある方は、ぜひとも地域の事例を見つめてください。


(田中俊行|公共政策プログラム)



【第67回 開催概要】

■日 時 2020年7月16日(木)18:20-19:50

■会 場 ZOOM(オンライン講座)

■講 師 藤村 順一氏(兵庫県立芸術文化センター 副館長)

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