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特別講座08|自己評価「兵庫県立芸術文化センター」の事例:結果をどう生かすか
In 特別講座について
kashino
2020年10月24日
三重県文化会館の樫野元昭と申します。これから3年間、よろしくお願い申し上げます。 私は、実は三重県文化会館に来て2年目で、おそらく参加している研修生の中でいちばん実務経験が少ないのではないかと思います(年齢だけは42歳と立派なものなのですが)。そのため、日々の中では個々の事業を追いかけるだけで、劇場としての自己評価について考えるという今回のプロジェクトに参加を推薦されたときは、何か途方もないものなのではないかと思っていました。しかしながら、冒頭近くで、劇場の総体をあらわす短いキャッチフレーズも自己評価のひとつだというお話があり、自分が「今日」三重県文化会館を一言で表すとしたら何か、10年、20年後にこうありたいと思うキャッチフレーズは何か、そこに差異はあるか、あるとしたらなにをすればその変化を産めるのか、と考えるところからとりあえず始めてみようと思うようになりました。 三重県文化会館は、兵庫県文と同じく県の施設ですので、県内のすみずみまでリーチすること、特に遠方でなかなか劇場に来られない県民/納税者にどう価値を感じていただけるか(「非利用価値」)という共通の目標・課題があり、共感をもって聞かせていただきました。当館の立地としては、北に1時間ほどで(他県の)名古屋があるものの、南は神様と海老以外には大きな人口のある都市圏はなく(=「通過点」でもない)、地元の人口・経済規模も西宮市と比べるとかなり小さい地域にあります。この「マイナス」は、県民/利用者の声をより細かく吸い上げることができるというプラスとして事業の企画運営に還元する方法を考えてみたいと思います。 そのために、まずは「数値化できる事項の数値化/データ化」を徹底するところからはじめたいと思います。現行の当館のアンケート様式は、全事業共通で使用するジェネリックなものなのですが、その中でも項目を見直し、有用なデータを蓄積していけるよう改良していきたいと思います。参加されているみなさまの会館のアンケート項目にも興味があります。 また、地方から発信することの重要性も、新参者ゆえか非常に感じています。海外生活が長かったため、2018年に帰国して、いくつかの地方会館のシーズンを見たとき、どこでも同じ公演が観られるということに驚き、その功罪について考えさせられました。それを楽しみにされている方ももちろん多いですし、良いことも多いとは理解しつつ、言い方は悪いかもしれませんが、ファミレスのような印象を受けたものです。地域資源(地元アーティスト)は集客がどうしても当館では悪いようですが、力を入れたい分野です。 最後になりますが、私は3歳~12歳と18歳~22歳を神戸で過ごしており、現在も実家が神戸にあります。そのため、ちょうど17歳頃で神戸を離れていた時期ではありましたが、「あの時」のことはよく覚えています。突然「被災者」というマイナスの言葉でくくられたコミュニティに、一体感と誇りを持つ核となって先導し続けておられることに、僭越ながら感謝いたします。ありがとうございます。
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