特別セミナー2017/文化を巡る政策最前線(第48回)
文化政策コース
特別セミナー2017 文化を巡る政策最前線
デジタルネイチャー化する人間社会と文化の未来
講 師:落合 陽一 氏/メディアアーティスト
【開催概要】
日 時:2017年 7月29日(土)15:30-17:00
会 場:政策研究大学院大学 講義室L
講 師:落合 陽一 氏/メディアアーティスト 主 催:政策研究大学院大学 公共政策プログラム 文化政策コース 言 語:日本語 定 員:60名(要事前申込み、先着順、無料)
【お申込】
参加をご希望の方は、7 月27 日(木)17 時までに、以下いずれかの方法でお申込みください。
■メール
(1)氏名 (2)所属 (3)メールアドレスを明記のうえ、mjc17602@grips.ac.jp(担当・上田)までお送りください。
■オンラインフォーム
https://goo.gl/forms/KSGYZ3sA4GUnhgHr2 からご登録ください。
【講師からのメッセージ】
我々は近代的な人間中心主義から,デジタルネイチャー、計算機的自然社会のもたらす機械と人間のハイブリッド主義への変化を予想している.その中で我々のラボはごちゃ混ぜになった周辺領域のための基礎技術やアプリケーション技術の検討をし続けている.例えば,レーザーや超音波ホログラム技術を使って視触覚像を作ることで,物質的に振る舞う描画法を考えることや,微細加工技術によって光を通す木材や金属を形成してデザインを変えていくこと,視覚誘導や筋電制御によって人の身体自体をコントロールしていくこと,デジタルファブリケーション技術による動くマテリアルを生成する研究をディープラーニングをはじめとした計算機知能と融合させながら領域を拡大し続けている.そういった研究の連続性の中に,データの表現系が「相転移」していくことの重要性が明らかになってきた.また,アーティストとしての表現の中にもデジタルデータが幽霊的,そして妖精的な存在として入り混じる表現を身体性の上に行うことで,そういった相転移の可能性をより多様な場で表現しようと考えている.我々はそういった実装の中にデジタルネイチャーの世界像を描き出そうとしている.あるときはデータは物質で表現され,あるときはバーチャルであり,人や機械の境界線を反復横飛びすることで,この世界を人間中心主義を超え、言語ではなく現象としての世界解釈を探している.その世界観の中でそれが社会問題とどう向き合うのかを中心にお話しする.
