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「劇場の未来を考える-課題解決型シアターマネジメント FINAL-」開催報告2

November 28, 2019

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「劇場の未来を考える-課題解決型シアターマネジメント FINAL-」開催報告1

November 28, 2019

2019年11月26-27日、協力劇場のみなさまをお迎えし、本学にて「劇場の未来を考える-課題解決型シアターマネジメント FINAL-」シンポジウム・ワークショップを開催しました。多数のお申込み、お問い合わせ、ご参加をいただきありがとうございました。

 

1日目|11月26日(火)14:00-17:30

■オープニングリマークス|垣内恵美子教授

■PART I  The Role of Cultural Policy in Development

基調講演「文化政策はどこに向かっていくのか」

・14:15-14:35 Prof. Xavier Greffe

        Cultural Policy and Industrial Policy in European Countries:An Increasing Proximity?

・14:35-14:55 Prof.Klaus Kunzmann

                  The Creative City

・14:55-15:10 Q&A​

 

■PART II What Can Theaters Do for Local Development?

館長会議「劇場が地域社会にできること‐地方文化政策の再構築」

・15:30-17:00 館長会議登壇者

   モデレーター|本杉省三氏

   北上市文化交流センター さくらホール一般財団法人北上市文化創造 理事長 新田 満氏

   上田市交流文化芸術センター サントミューゼ 館長  津村 卓氏

   神戸文化ホールの現状と課題 (公財)神戸市民文化振興財団 理事長 服部孝司氏

   ロームシアター京都館長 平竹耕三氏

   北九州芸術劇場 (公財)北九州市芸術文化振興財団専務理事 柴田邦江氏

   神奈川県民ホール館長  折原 守氏

   ミューザ川崎シンフォニーホール 事業部長 竹内淳氏

   パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)(一財)ちりゅう芸術創造協会 事務局長 小嶋徳雄氏

   森の劇場 しいの実シアター 特定非営利活動法人あしぶえ 理事長 園山土筆氏

・17:00-17:20 Q&A

・17:20-17:30 クロージングリマークス|垣内恵美子

 

■概要

本事業最終年度となる今回のシンポジウムでは、これまでの事業成果を踏まえ、現在大きく変化しつつある文化政策とそれを取り巻く状況について情報共有を図るPARTI、および公立の劇場運営に焦点を絞り、協力劇場のトップマネージャーによる現状把握、課題や今後の方向性について考えるPARTIIの二部構成とした。

 

 

■基調講演 

PARTIの基調報告は、海外からの主導的な研究者による最前線の知見を共有するものとして、フランスソルボンヌ大学グレフ名誉教授からは「Cultural Policy and Industrial Policy in European Countries: An Increasing Proximity?」として、グローバルな展開を見せる文化市場の拡大と文化産業の現況を総括し、地域において文化をはぐくみ継承することの意義や役割について、またドイツドルトムント大学クンツマン名誉教授からは「The Creative City」として、都市政策との関連性についてご講演いただいた。 概要を以下にまとめる。

 

■クサビエ・グレフ教授

「Cultural Policy and Industrial Policy in European Countries:An Increasing Proximity?」

グレフ教授は、欧州における文化政策が国ごとに異なっていることを挙げ、近年における文化政策と産業政策の関連性の高まりを示し、産業構造の変化に伴う文化産業における雇用、経済効果にかかる具体例から、技術的な革新に伴う文化芸術の振興について述べた。また文化を評価することの難しさに言及し、例えば、一定の成果としての観客数、公演数等を評価として挙げることは出来ても、どの程度の学習効果があったのか、文化政策の効果があったのか等を図るのは困難であり、市場のマトリクスを用いたところで、一部の結果を評価出来ても十分ではないとし、説明責任を果さなければならない中で、「評価」は市場の観点であることを強調したうえで、今後は「期待感の変化」といったことも指標として考慮すべきではないかと提言し、社会的評価の求められる場面で、それらをいかに文化政策に組み込んでいくかという課題を寄せた。

 

■クラウス・クンツマン教授

「The Creative City」

クンツマン教授は、「創造都市(Creative City)」についてドイツの事例をもとに、文化的な場所とは何かと問い、およそ20年前にうまれたとされる創造都市の概念について述べ、今や創造産業が地方経済の一部となっていると示しながら、スマートシティ、スタートアップシティとしての新たな動きとして、産業、雇用を創出するためには創造性が求められるようになったドイツベルリンにおける政策についても触れた。創造性においては、前向きで開かれていることが要であるとしながら、さまざまな視点で、矛盾や対立を乗り越え、文化と産業の橋渡しをするような創造性に富んだ官僚、リーダーが必要であるとし、都市政策の重要性とあわせて創造性が鍵であること、クリエイティブであることそのものの意義を強調した。

 

ディレクター垣内教授は、「主体的にアウトカムする勇気をもらった気がします。ドイツが分権国家というのもよくわかった。創造性は土地、場所に立脚するものであり、地域が生き残っていくためにはクリエイティブが非常に重要。それがあることで、スタートアップ、変わりゆく経済に個人が対応できるようになるのかと思う」として総括した。

 

■■■

 

■館長会議

PARTIIでは、PARTIの議論を踏まえつつ、館長会議として「劇場が地域社会にできること‐地方文化政策の再構築」を行った。第一期協力劇場より、上田市交流文化芸術センターサントミューゼ・北上市文化交流さくらホール・神戸文化ホール・ロームシアター京都・北九州芸術劇場、第二期協力劇場より、神奈川県民ホール・ミューザ川崎シンフォニーホール・パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)・森の劇場 しいの実シアター(松江市八雲林間劇場)が参加した。