開催報告|特別セミナー2022|文化を巡る政策最前線(第85回)
文化政策コース
特別セミナー2022文化を巡る政策最前線
各分野における専門家をお招きし、本学学生を対象に下記要領で特別セミナーを開催しました。第85回は「企業が美術館を持つとは、その意義とは」と題し、SOMPO美術館 公益財団法人SOMPO美術財団 顧問 中島 隆太氏にお話をお伺いしました。美術館創設とその歴史にはじまり、ゴッホ「ひまわり」の購入、また直近の活動やコロナ禍の影響などについても幅広くお聞かせいただきました。企業としての多角的な視点はもとより、さまざまな偶然のかさなった美術館の成り立ちからお伺いすることが出来、刺激的な講義でした。高層階の美術館から「地上に降りる」ご決断についても、安全面の考慮をはじめ、充分に納得のいくものでした。イニシャルコストやランニングコストを考慮した運営も、参考になる点が多く、合わせて、より開かれた美術館として、芸術の持つ力を社会に届ける、という言葉にも大きな志を感じ、新宿区での取り組み、FACE展での試みからも、かけがえのない無二の場であると認識をあらたにした次第です。
ご登壇くださった中島さま、ご協力いただいたご関係者の皆様には改めてお礼申し上げます。
【第85回 開催概要】 ■日 時 2022年 6月23日(木)18:20-19:50 ■会 場 Zoom ■講 師 中島 隆太氏(SOMPO美術館 公益財団法人SOMPO美術財団 顧問)
■題 目 「企業が美術館を持つとは、その意義とは ―活動総括・今後のあり方・課題―」 ■内 容
SOMPO美術館は損害保険ジャパン本社ビルの新築に合わせて、ゆかりのあった東郷青児の作品を中心に1976年に創立された。現代日本人洋画家のコレクションに加え、1987年にゴッホの「ひまわり」を購入し、社会的にも大きな反響を呼んだ。その幅広い展示作品とともに、若手画家の展覧会や表彰企画でも知られる。2020年には、本社敷地の別棟に移転オープン、多くの人に親しまれるとともに、新宿のランドマーク的存在でもある。美術館が社会に与えるインパクトへの関心の高まり、誘客力への期待が膨らむ今日、企業が美術館を持つことの意義に焦点を当て、企業人として、また館長として、その運営に携わったマネジメントのトップから、お話を伺う。

【お申込みその他】
■参加費 無料
■言 語 日本語
■対 象 本講義受講生 他
■主 催 政策研究大学院公共政策プログラム文化政策コース
ディレクター・教授 垣内恵美子、研究助手 小川