開催報告|特別セミナー2022|文化を巡る政策最前線(第86回)
文化政策コース
特別セミナー2022文化を巡る政策最前線
各分野における専門家をお招きし、本学学生を対象に下記要領で特別セミナーを開催しました。第86回は「エンタテインメントとまちづくり」 と題し、阪急阪神ホールディングス株式会社 代表取締役会長 グループCEO 角和夫氏にお話をお伺いしました。
阪急阪神ホールディングスの概要にはじまり、創業者 小林一三氏のビジネスモデル、また阪急阪神のまちづくりについて、そして、エンタテインメント事業として宝塚音楽学校、歌劇団のお話など、広くご紹介いただきました。関西の文化を牽引してきたその在り方には、社会全体を大きな視野から俯瞰することの大切さを改めて思い起こすとともに、理念に向かって現実の課題を創意と工夫で乗り越えていくダイナミズムを感じ、また文化への投資についてのご指摘にも、深く賛同するところがありました。
本セミナーは、文化庁 大学における文化芸術推進事業(令和2年度~)「劇場活動にかかる評価リテラシー育成のための教育プログラムの開発-自己評価ガイドブックの作成及び調査アプリの開発」関係者にも多数受講いただきました。以下に、受講者からのコメントの一部をご紹介します。
「学びと刺激と新たな発想が生まれそうです」
「阪急の角会長という関西を代表する実業家の経験談等生きた話を聞ける本当に貴重な機会をいただき感謝しています」
「宝塚歌劇の設立にまつわる企業の戦略や、2000年ごろまでの赤字を一転、今やチケットを売り切る劇場として育て上げた手腕、ライブビューイング等時代を先取りした取り組みなど素晴らしい」
「宝塚の一ファンとして、公演ごとのステージ衣装や舞台の豪華さに心奪われますが、これでペイできるのかといつも心配になります。そういったステージへの投資を惜しまないところが、リピーターを獲得する最大の要因があると感じます」
「文化行政に携わる者として文化と地域活性化に取り組むうえでも大変勉強になりました」
「角さんの講座は大変、刺激的でした。ー田畑に線路を引き、人の道を創出するーその発想におどろきました」
「過日の特別セミナーにつきましては、日本の劇場史上についても意義深い内容で都市計画から日本の経済的など、未来社会の在り方についても考えさせられました」
「大手企業の方から貴重なお話を伺う機会をいただき、感謝しております。街づくりと企業や文化の密接な関係は、大変興味深かったです」
ご登壇くださった角さま、ご協力いただいたご関係者の皆様には、改めてお礼申し上げます。
【第85回 開催概要】 ■日 時 2022年6月28日(火)18:20-19:50
■会 場 Zoom
■講 師 角和夫 氏(阪急阪神ホールディングス株式会社 代表取締役会長 グループCEO )
■題 目 「エンタテインメントとまちづくり」
■内 容
阪急阪神ホールディングスグループは、鉄道事業をベースに住宅・商業施設等の開発から阪神タイガースや宝塚歌劇などに至るまで、それまでになかったサービスを次々と提供することにより、沿線をはじめ魅力あるまちづくりに貢献してきた。なかでも、宝塚歌劇団は、1914年の初公演以来、1世紀以上にわたり、良質なエンタテインメントの提供を続けており、その長い歴史の中では浮き沈みもあったが、今日、阪急阪神東宝グループの収益の柱の一つになるまで成長を遂げている。これらの歴史を紐解きながら、経営戦略、そして今後の方向性について、角会長にお話を伺う。

【お申込みその他】
■参加費 無料
■言 語 日本語
■対 象 本講義受講生 他
■主 催 政策研究大学院公共政策プログラム文化政策コース
ディレクター・教授 垣内恵美子、研究助手 小川